三分間周藤的クッキング



　　ぼくはこのコーナーのアシスタントである。

　あっいけない、もうこんな時間である。

　僕は最終確認を終え、いよいよスタートである。



　　「トゥルトゥトゥトゥトゥ×２、

　　  トゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥトゥルトゥトゥル」



　という音楽の後に小学校の検便検査の時に使われたシール式おしりペッタンの

　お尻に手をあてたキューピーがメインキャラクターとして出てくる。

　日本の料理界に大革命を起こそうとしている主婦友の会、

　準会員のトマトピューレ周藤がでてくる。



　　その後十人くらいでテーブルを囲みはじめる。

　その十人とは周藤の夫や子供や両親達である。

　そして今の政治についてキレる寸前まで話し合い、

　この「今日の晩メシ」という番組にいたる。



　　周藤はこの番組の総司会なので、引きつづき登場する。

　今日の彼女は前のコーナーでとても乱れたらしく、

　すごい形相で僕をにらみ、鼻息を出しまくり、僕と目が合うなり、平手打ちをした。

　あと、「もうやだ、こんな世の中じゃ何もいえないわよ～」

　と大声で愚痴をこぼし、近くにいた夫の愛人の子を、包丁で切りつけた。



　　いくぶんか気が静まり、周藤は「今日はこの辺にしといてやる」といって帰ろうとした。

　しかしそんなわけにもいかず、プロデューサーとの交渉の上、

　おかずを一品つくるという約束で、番組を保った・・・

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